知真会グループ

知真会グループについて

知真会グループのビジョン

理事長挨拶

知真会 設立20周年を記念して

平成5年のクリニック開業に始まり、知真会を設立して満20年が経ちました。あっという間までとは言いませんが、本当に早く時が流れました。 おかげさまで多くの利用者様に支えられ、皆様のご指導とお力添えのおかげと深く感謝しております。 また、役員の方々と幹部職員ばかりでなく、現職員の方々に改めて感謝申し上げます。

20年を振り返って

さて、ここでこの知真会グループの簡単な成り立ちと沿革を説明させていただきます。事の始まり、つまり施設を建てると思い立ったきっかけは、往診していたある患者様の急変でした。基幹病院に入院させていただき事なきを得ましたが、退院後も長期に医療介護が必要な状態に変わりはありませんでした。当時は医療性の高いご老人をお世話する施設は少なく、もっぱら長期入院していただくしかない状況を改めて経験し、もどかしさを覚えました。

それに伴い医療性の高い施設の必要性を感じました。最初の施設は介護老人保健施設カサグランテの新設を岐阜県土岐市に企画し、悪戦苦闘の末、無事造ることができました。医師、看護師、介護士等の現場の職員の確保と教育を手探りで行い、無事開院にこぎつけました。その次に苦労したのは、間接職員の確保でした。いうまでもありませんが組織の運営上、直接と間接ともに必要です。効率よく施設運営するためには、間接部門の充実は欠かせません。開業当初は何とか直接部門が中心となり運営するのですが、間接部門が育っていない状況下では、細かいことにも適切な答えがなく苦労したこと覚えています。

効率よく働いていただけるための潤滑油的な役割のできるリーダーと間接部門が充実していないと、職員間のいざこざや不信感を招きかねません。幸い、多治見生楽館を新設するころには、募集に呼応してくれた人材の中には優れた人材が紛れ込んでいました。その新たな人材が育ってきてからは、施設運営、組織運営がうまくきるようになったと感じています。

次に将来くるだろう難題は何かと自問してみると、多治見地区の人口減少問題でした。気が早いかもしれませんが私の事業は30年スパンです。多治見地区の事業を盤石なものにするためには、名古屋や関東に進出するしかないと考えるようになりました。この20年が経過する間に、土岐市では人口が6万6千人から6万人を割り込んでいます。多治見市でも、人口はかなり伸び悩んで11万人以上の人口が11万人を割り込みました。どうしたら、この人口減少に対応できるかという問題に当たります。2025年から日本の人口は減少に転じるといわれています。10年以上前からこの人口減少を考え、どうしたら対応できるかと悩みました。結論は、月並みな答えですが人口の密集した都会で施設を展開することでした。

ご縁があり、東京板橋区に小さいながらもクリニックと老人ホームを作ることができました。また、千葉木更津市に学校法人君津学園理事長であられた故真板益夫先生のご指導とご協力のもとに木更津真心生楽館を開設させていただきました。今では2号館の請西真心生楽館を続いて開設させていただいております。

2022年には、愛知県内に1施設、岐阜県内に8施設と東京都内に1施設、神奈川県内に4施設、千葉県内に5施設を運営するに至っております。また、クリニックも9カ所開設させていただいています。従業員は現在、約700名となりました。大所帯になったものです。それをまとめるのは尋常なことではなく総務の知識や人材が乏しいことを痛感しておリます。新たな人材を求めなければと思う今日この頃です。また、現役員の方々や若い中堅層の諸君に感謝するとともに、より一層の奮闘を期待するものです。

知真会の未来は?

近々の問題は理事長たる私の後継者を誰にするかという問題が横たわっています。私は意識していませんが、とある関東の銀行筋から先生はカリスマ性が大きすぎて、それをいかに打ち消していくかが問題になるのでしょうねと言われました。確かに、そうかもしれません。カリスマは絶対必要条件ではないと思いますが、カリスマ性が強すぎるのも害になる可能性はあります。トップは持って10年、その間には経営環境、文化―価値観の変容など個人では何ともしがたい変化が待ち受けているものです。経営陣はいろんな意見を持った方々がいて成り立ちます。その時代に即したリーダーをグループ内から輩出できるぐらいの層が厚くなればと期待しています。そういう意味では、知真会の未来はハードを充実するばかりではなく、ソフトつまり人材を発掘し育てることが肝要と考えます。

医療法人 知真会グループ 理事長大島佳宣